アイナナ三回目更新感想
ネタバレ含みます
気持ちとしてはあれだけ喧嘩したのにこれで終わりか…という感じではあったんですが、まぁ、長々とりばれの話やってても仕方ないしね。
千と百の過去は良かったんですけどね。
千は本当は百からの手紙が来なければアイドルになろうと思わなかったし辞めようと思っていた。というのが意外だった。
音楽を愛していたけれども、誰にもその真意は届かず、けれど百からのファンレターによって「誰かに届いている」という事実に気づき、本気で自分の歌を愛してくれるファンの存在に気づいた、というのはある意味王道。
但し、意外だったのは「百の字を一瞬で解るほど」に千がずっとその手紙を読み続けている事実。
アイドルに恋するファンという意味では百の方が先だけれども、多分千の方がずっとずっと百の方が好きだっただなぁ…とこの三部でやっと想い知ることになった。
百の思いの丈も千の思いの丈も悔しいほど解る。
勝手にレッテルをはりつけられて、それでも息苦しくても必死でキラキラと輝くためにいる事がどれだけ大変なのか。多分、アイドルとして隣にいたい百も、リバレを見たいという百の想いもそんな簡単なものじゃなくて、どっちも百で、万理の事が好きでずっとファンでいる百も、同時に相棒として自分には届かない位置にいる万理に嫉妬する百も全部本物。
だから、それが苦しくてしょうがなくて、自分でも自分が嫌になるけれど、それでも踏んばろうとする百が愛しくて溜らない。
多分、万理の事は親友なんだけど、百はそういうの越えて魂で惹かれあってるんだね。ぶっちゃけこういうとくさいけど。
千にとって百っていうのは神様みたいなもので、自分で辞めよう、もう辛いって思う時に奮い立たせてくれる、手をそっと差し伸べてくれる存在なんだなと思った。
百は千の事をイケメンで何でもできる人間のように言ってるけれども、そんなの越えてるくらいに千は百がいないと駄目で、大事なんだと知った。
初めてのファンで、同時に自分の生き方を変えてしまうくらいに、未完成な僕らは百の為の曲、といったくらいに千はずっとあのファンレターを貰った時から恋をしていた。
他人を変えるのは難しい。
けれど、自分を変えるのだって難しい。
その一生懸命を始めた事を万理は「後輩だから、ファンだから格好悪いところを見せたくない」って言ったけど、ちょっと違うと想う。
多分、千にとって百が誰よりも大事な存在だから、っていうだけなんじゃないかな。
以前やまみつで
『大和は愛する事を知らずに、自分が役に立つ事でしか返せない、そうすることが自分にとって居場所を確立すること、と思いこんでいた。
でも、三月に出会って、アイドリッシュセブンの人間に出会って全てが変わった。
三月によって元々優しさや真面目さは持っていたけれども憧れてやまなかった一生懸命を必死でやっている、そして両親に愛されて夢を抱いていて、自然と誰かを愛する事が出来る彼を知った。
彼のようになりたいと思い、彼を愛しいと思った事で変わった。』
みたいな事を言ったけれども、ユキモモも同じだよね。
万理というのは千にとって親友で、兄で、同時に父親代わりみたいなもので、
音楽と自分を理解してくれる人さえいればいいと思っていた。
でも、そうじゃなく『自分の愛したものがそのまま他人に届けられる』って事を百に千は教えて貰った。
万理が引いたレールの上で、確かに千が必死になって手に入れたものが百からのファンレターであり、寵愛だったのだと思う。
多分、千にとって百のファンレターは心の支えで、おかりんを好きだと思ったのも九条と違って「誰かを通して自分を見るのではなく、素直に自分の音楽を愛してくれる存在だから」でしかない。そしてそれを教えてくれたのが百。
だから、百がいなければ千の世界は崩れてしまう。
音楽を捨てようと思っても、捨てられなかった。それをしたのが百なのは意外、と万理は言っていたけれども、千はその時かけがえのない存在である万理がいなくなったのだから、自然と同じくらい、否それ以上に大切な自分にとっての神様である百でないと救えなかったんじゃないかと思う。
自分にレールを引いてくれていた存在が消えて、握ってくれる、自分の手を引いてくれる存在は消えた。
でも、今度はその後ろで自分の背中を教えてくれる存在に会えた。
百は何度だって多分千を自然と救うんだろう。それは嫁とか妻とか、そういう存在じゃなく、もはや千にとって百という存在が神様だから、としか言えないんじゃないかと思った。
最後の「神様」という言葉が百の事なのか、天にいる神なのかは解らない。脚本家がどちらを意図しているのかも。
けれど私のとってこの神様という言葉は、百そのものを表しているように思えてどうしようもないのです。
おまけ
春樹がし…え……な、ナギーーーーーーーーー
そして、九条がまーた天にぃの関係ないところでやらかしてるよ、九条にだけ復讐してくださいwww